EC運用

越境ECを始めるなら、最初はどの国がいい?|初期候補として台湾が有力な理由

こんにちは。株式会社インクワイアリーの濱洲です。
今回は、越境ECを始めるときに最初に考えておきたい「どの国から検討するか」についてまとめました。

越境ECの話になると、どうしても「何を売るか」から考えがちです。
もちろんそれも大事なのですが、実際にはその前に整理しておいたほうがいいことがあります。
それが、どの国から始めるかです。

海外向けに販売すると聞くと、市場規模が大きい国や、今伸びている国に目が向きやすいと思います。
ただ、越境ECは「大きい市場を選べばそのままうまくいく」というほど単純ではありません。
国が変われば、言語も、物流も、決済も、ルールも、モールの使われ方もかなり変わります。

だからこそ、立ち上げの段階では「どこが一番大きいか」よりも、どこが一番動かしやすいかで考えたほうが現実的です。
その視点で見ると、台湾はかなり有力な候補に入ってきます。

1. 最初の1か国は「広げる前提」ではなく「試しやすさ」で選んだほうがいい

越境ECは、始める前に思い描いていた通りに進むことのほうが少ないかもしれません。

・この価格ならいけると思っていたのに反応が鈍い
・逆に、想定していなかった商品に問い合わせが集まる
・送料の見せ方ひとつで印象が変わる
・商品説明の少しの違いで購入率が変わる

こういうことは、机の上で考えているだけではなかなか見えてきません。
実際に出してみて初めて分かることがかなりあります。

だから、最初から複数の国に広げるより、まずは1か国に絞って動かしてみるほうが判断しやすいです。
どこで引っかかっているのか、何が手応えになっているのかが見えやすくなるからです。

最初の一歩で大事なのは、大きく売ることよりも、売れる条件を見つけることだと思っています。

2. その点で、台湾はかなり始めやすい

日本の商品に対する信頼感を持たれやすい

台湾が初期候補としてよく挙がるのは、日本から見て取り組みやすい条件がそろっているからです。
ひとつは、日本の商品に対して比較的信頼感を持たれやすいことです。
カテゴリにもよりますが、日本製というだけで安心材料になりやすい場面があります。
これは立ち上げ初期の販売では、かなり大きな要素です。

物流面でも組み立てやすい

もうひとつは、物流面で組み立てやすいことです。
距離が近いため、配送日数や送料設計の感覚がつかみやすく、最初の運用負荷を抑えやすいです。
初期の越境ECでは、この「回しやすさ」はかなり重要です。

持ち込みやすいカテゴリを考えやすい

さらに、持ち込みやすいカテゴリを考えやすいのも台湾の良さです。
食品、化粧品、家電など、日本企業が検討しやすいジャンルと相性を見やすい市場でもあります。

もちろん、台湾なら何でも売れるという話ではありません。
ただ、最初の検証先として見たときに、難しすぎず、それでいて市場性もある。
そのバランスの良さが、台湾を候補に入れやすい理由です。

3. 台湾で始めるなら販路をどう考えるか

最初に考えたいのは「どこで売るか」

国を決めたあとに出てくるのが、どこで売るのかという話です。
台湾向けに販売するといっても、自社ECでいくのか、現地モールを使うのかで進め方はかなり変わります。

自社ECはブランドの見せ方を作りやすい一方で、集客を自分たちで考えないといけません。
一方、モールはすでに買い物をする人が集まっているので、最初の反応を取りやすいのが強みです。
その代わり、価格の見え方や競合との並び方も強く意識する必要があります。

初期販路としてShopeeが候補に入りやすい理由

台湾向けの販路候補としては、Shopee、PChome、momoあたりがよく挙がります。
その中で、立ち上げ初期にShopeeが候補に入りやすいのは、最初の検証先として使いやすい条件がそろっているからです。

立ち上げ初期に本当に知りたいのは、「売上を最大化できるか」より前に、
「この商品に反応があるのか」「価格は合っているのか」「見せ方は伝わるのか」という部分です。

最初から複雑な体制を組むより、まず1つの販路で市場の反応を見にいく。
その進め方と相性が良いのが、Shopeeを初期候補に入れやすい理由のひとつです。

一方で、PChomeやmomoのような販路は、ある程度売れ筋や見せ方の型が見えてから検討するほうが進めやすいケースもあります。
まずは1販路で反応を見て、その後に広げるかを考える。
初期段階では、この順番のほうが無理が出にくいと思います。

https://shopee.jp/

始めやすさだけで全部決めないほうがいい

ここは少し冷静に見ておきたいところです。
始めやすい販路があるからといって、どんな商品でも同じように進めやすいわけではありません。

とくに単価が高い商品は、商品力だけでなく、店舗そのものへの信頼感も見られやすくなります。
発送元が分かりやすいか、返品や問い合わせの導線があるか、説明に不安がないか。
こうした点が弱いと、価格の高い商品ほど購入のハードルが上がりやすいです。

なので最初は、何でも一気に売ろうとするより、相性の良い商品から試すくらいの考え方のほうが無理がありません。

カテゴリを広げすぎず、入口商品を絞る

越境ECを始めるとき、最初から商品数を増やしすぎると、何が良くて何が悪かったのかが見えにくくなります。
そのため、初期は持ち込みやすいカテゴリをある程度絞っておくほうが進めやすいです。

台湾向けでは、食品、化粧品、家電などが比較的検討しやすい候補に入りやすいと思います。
日本の商品としての信頼感を活かしやすく、相性も見やすいからです。
ただし、カテゴリによっては規制や表示ルールの確認も必要になるので、その点は事前に押さえておく必要があります。

4. 台湾向け越境ECを考えるときに見ておきたいポイント

市場の大きさだけで決めない

市場規模の大きい国はたしかに魅力があります。
ただ、立ち上げの段階では、それだけで決めてしまうと実務側が重くなりすぎることがあります。
実際に動かして、改善して、次につなげられるかどうか。
初期はこの視点のほうが大事です。

販路選びは「有名だから」ではなく目的で決める

どの販路を使うかは、知名度だけで決めないほうが良いです。
反応を見たいのか、ブランドの見せ方を優先したいのか、高単価商品を丁寧に見せたいのか。
目的によって、相性のいい販路は変わります。

「有名だからここ」ではなく、何を検証したいのかから考えたほうが失敗しにくいです。

最初から完璧を目指さない

越境ECは、最初から完成形で始める必要はありません。
むしろ、SKUを絞って小さく始めたほうが改善しやすいです。
閲覧数、購入率、レビュー、問い合わせ内容などを見ながら、「何が合っていて何がズレているのか」を整理していくほうが、次の一手が見えやすくなります。

初期に必要なのは、大きな成功よりも、判断材料をきちんと集めることだと思います。

5. 台湾向け越境ECでありがちな失敗

最初から国や販路を広げすぎる

ありがちなのが、複数国や複数販路を同時に進めてしまうことです。
選択肢を広く持つこと自体は悪くないのですが、立ち上げ初期にやると、どこでうまくいっていて、どこでつまずいているのかが見えにくくなります。

越境ECは、まず1か国、1販路くらいに絞ったほうが判断しやすいです。

「売れそう」で選んで「動かしやすさ」を見落とす

市場性だけを見て国を選ぶと、実務面で一気に難しくなることがあります。
言語対応、物流設計、規制確認、販路構築など、国が変わるだけで必要な準備はかなり変わります。
初期は特に、売れそうかどうかだけでなく、現実的に回せるかまで含めて見ることが大切です。

出したあとに何を見るかを決めていない

これも多いです。
商品を出したあと、売上だけを見て終わってしまうと、次の改善につながりにくくなります。
閲覧数、購入率、レビュー、返品理由、問い合わせ内容など、見ておいたほうがいいポイントは意外と多いです。

だからこそ、出す前の段階で「何を見て判断するか」はある程度決めておいたほうが進めやすいです。

6. こんな場合は、始める前に一度整理したほうがいい

どの国から始めるべきかがまだ決まっていない

これはかなり自然な状態です。
ただ、なんとなく市場が大きそう、伸びていそう、という理由だけで決めてしまうと、あとで準備の重さに困ることがあります。
まずは「売れそうか」だけでなく、「始めやすいか」まで含めて整理したほうが良いです。

自社ECとモールのどちらを優先するか迷っている

これも、最初に整理しておきたいポイントです。
商材、価格帯、利益率、リピート性によって、向いている売り方はかなり変わります。
最初の検証で何を知りたいのかが見えると、どちらを優先するかも決めやすくなります。

どの商品から試すべきか判断できない

越境ECは、商品数が多ければいいわけではありません。
むしろ最初は、反応を見やすい商品に絞ったほうが改善の方向も見えやすくなります。
どれを入口商品にするのか、価格はどうするのか、送料の見せ方はどうするのか。
このあたりが整理できていない場合は、販売前に一度見直したほうが進めやすいです。

今回の記事のまとめ

越境ECは「大きい市場」より「始めやすい国」から考える

越境ECを始めるときは、「何を売るか」と同じくらい、「どの国から始めるか」が大事です。
その最初の1か国は、市場規模の大きさだけではなく、実際に動かしやすいかどうかで見たほうが進めやすくなります。

その意味で、台湾はかなり有力な候補です。
日本の商品に対する信頼感があり、物流面でも比較的始めやすく、持ち込みやすいカテゴリも考えやすい。
さらに、最初の検証先として見たときに、無理なくスタートしやすい市場でもあります。

越境ECは、最初から広げすぎないほうがうまくいきやすいです。
まずは1か国、1販路、少ない商品数で反応を見る。
そのほうが、次に何をすべきかが見えやすくなります。

濱洲 裕馬

芸術学部で映像を専攻後、福岡のスペシャルティコーヒーショップにてバリスタ業務を行いながら、映像制作・デザイン・営業・EC運用などを担当。現在は株式会社インクワイアリーにて、ECディレクターとしてWeb制作とEC運用支援を担当。

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