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【2026年】楽天GOLDが使えない時代の店舗トップページ設計|楽天市場で“売れる導線”をつくるパーツ選び

こんにちは。
株式会社インクワイアリー代表の後藤です。
楽天市場では、2025年に楽天GOLDを使ったPC版トップページの運用が大きく変わりました。楽天GOLDとは、独自デザインのページを作成できる無料の専用サーバーのことです。
以前は、楽天GOLDを使うことで、まるで自社ECサイトのようなオリジナルのトップページを作ることができました。出店者にとっては、店舗の世界観やブランドらしさを表現する大切な場所だったと思います。
スマートフォン版では先にトップページのテンプレート化が進みましたが、いよいよPC版でも同じ流れになりました。これまで楽天GOLDを活用してトップページを作り込んできた店舗にとっては、大きな変化です。
ただ、楽天GOLDが使えなくなったからといって、楽天市場のトップページでデザインやクリエイティブが不要になるわけではありません。
むしろ、これからは「どれだけ自由に作り込めるか」ではなく、テンプレートやパーツを使いながら、どのように売れる導線を設計するかが重要になります。
今回は、楽天GOLD終了後の楽天市場において、店舗トップページの役割がどう変わるのか、どのようなパーツを選び、どのように配置すればよいのかを、制作・運用の視点から解説します。

楽天GOLD終了で、楽天トップページはどう変わったのか

これまで楽天GOLDを使ったトップページは、店舗にとって大きなブランディングの場でした。
独自デザインでトップページを作れることは、出店者にとって大きな魅力でした。商品を並べるだけでなく、店舗の世界観やこだわり、季節ごとの特集、キャンペーンなどを自由に見せることができたからです。
一方で、楽天市場やYahoo!ショッピングのようなモールでは、ユーザーの主な流入先はトップページではありません。検索結果や広告、ランキング、イベントページなどから、まず商品ページに訪れるケースが多くあります。
つまり、モールにおけるトップページは、最初にユーザーを集めるページというより、商品ページを見たユーザーが店舗内をさらに回遊するためのページです。
そのため、トップページに求められる役割も少し変わってきます。
「店舗の世界観を見せる場所」であると同時に、「次にどの商品を見るべきか」「今どのキャンペーンを行っているのか」「どのカテゴリから探せばよいのか」を分かりやすく伝える場所でもあります。
楽天GOLDの終了は、単にデザインの自由度が下がるという話ではなく、楽天市場のトップページを“売場の入口”として見直すきっかけになると思います。

自由なデザインから、テンプレート型のトップページへ

弊社のクライアント様からも、この件についてご相談をいただくことがあります。
「楽天GOLDが終了すると、もうデザインできないのではないか」「店舗のブランディングが弱くなるのではないか」
このように不安に感じられている店舗様も少なくありません。
たしかに、以前のようにHTMLやCSSを使って細かく作り込むトップページとは変わります。ただ、実際にテンプレート編集画面を見ていくと、まだまだクリエイティブで工夫できる部分はあります。
楽天の新しいトップページでは、用意された枠やパーツを組み合わせてページを作っていきます。自由にゼロからレイアウトを組むというより、どのパーツを選び、どの順番で配置し、どのバナーを入れるかを考える形です。
ここで重要になるのが、パーツの選び方と並べ方です。
同じテンプレートを使っていても、ファーストビューに何を置くのか、セール情報をどこに出すのか、ランキングやカテゴリをどう見せるのかによって、トップページの印象や使いやすさは大きく変わります。
これからの楽天トップページは、自由に作り込むというより、限られた枠の中でいかに分かりやすく、売れる導線を作るかが大切になります。
Webサイト制作でいうと、ワイヤーフレームの考え方に近いかもしれません。
どこに何を置き、ユーザーをどのページへ移動させるのか。この設計が、今後のトップページではより重要になっていくと思います。

楽天GOLD自体が使えなくなったわけではない

ここで誤解しないようにしておきたいのが、楽天GOLDそのものが完全に使えなくなったわけではないという点です。
終了・廃止となったのは、楽天GOLDで作成したページを店舗トップページとして設定する機能です。楽天GOLD自体は、現在もオリジナルページや特集ページを作成するために利用できます。
そのため、セール特集、ブランド紹介、季節のキャンペーン、商品比較ページなど、HTMLやCSSを使って自由に作り込みたいページでは、楽天GOLDを活用する余地はまだあります。

楽天トップページに優先して入れたいパーツ

ここからは、楽天トップページに優先して入れたいパーツについて整理します。
テンプレートやパーツは、ただ設置すれば良いものではありません。それぞれの役割を理解したうえで、店舗の商材や売り方に合わせて組み合わせることが重要です。

ファーストビュー 今買う理由を一瞬で伝える

まず重要なのは、ファーストビューです。トップページを開いて最初に見える場所では、「今この店舗で何を見るべきか」がすぐ分かる必要があります。
ここでは「大画像」パーツがおすすめです。メインビジュアル、セール情報、注力商品、季節の特集などを大きく見せることができます。横スクロールや縦配置を選べるため、スライダーのように見せることもできますし、縦に並べてしっかり訴求することもできます。
ただし、ファーストビューで大切なのは、見た目の華やかさだけではありません。スマートフォンで見たときにも、何のバナーなのか、どこをクリックすればよいのかが一瞬で分かることが大切です。情報を詰め込みすぎると、かえって伝わりづらくなります。

セール・キャンペーンバナー 楽天イベントと連動させる

次に入れたいのが、セール・キャンペーンの導線です。楽天市場では、お買い物マラソン、楽天スーパーSALE、ポイントアップ、クーポンなど、イベントとの連動がとても重要です。今どのキャンペーンを実施しているのか、どの商品がお得なのかを分かりやすく見せることで、購入への後押しになります。
ここでも「大画像」パーツを活用し、キャンペーンバナーをしっかり見せるのがおすすめです。ファーストビューと同じく、スライダーのように見せることもできますし、縦に並べてイベント感を出すこともできます。
また、各セクションの前に「タイトル」を入れることで、ページ全体の見通しが良くなります。単にバナーを並べるだけでなく、ユーザーが「今どの情報を見ているのか」を理解しやすくすることが大切です。

ランキング 迷っているユーザーの背中を押す

ランキングも、ぜひ入れておきたいパーツです。初めて店舗に訪れたユーザーは、どの商品を選べばよいか分からないことがあります。そのときにランキングがあると、売れ筋商品や人気商品が分かりやすく、購入の判断材料になります。
楽天では、店舗内ランキングのパーツも用意されています。実際の売上をもとに表示されるため、ユーザーにとっても信頼しやすい情報になります。
店舗側でオリジナルランキングを作ることもできますが、まずは店舗内ランキングパーツを活用し、売れている商品を自然に見せるだけでも効果的です。

カテゴリ導線 目的の商品にすぐ辿り着けるようにする

カテゴリ導線も、楽天トップページで重要な要素です。商品ページから店舗トップへ移動してきたユーザーが、別の商品も見たいと思ったときに、カテゴリが分かりづらいと離脱につながってしまいます。
カテゴリは、単に商品分類を並べるだけでなく、ユーザーの探し方に合わせて整理することが大切です。たとえば、インテリアや日用品であれば、「キッチン」「収納」「掃除」「バス・トイレ」「ギフト」など、目的に応じて探しやすい導線を用意すると分かりやすくなります。
見せ方としては、「小画像」パーツを使ってオリジナルバナーを作る方法があります。画像とテキストを組み合わせることで、単なるリンク集よりも視覚的に分かりやすいカテゴリ導線になります。

特集ページ導線 季節・用途・悩み別に商品を見せる

季節・用途・悩み別の特集ページへの導線も有効です。商品をカテゴリだけで分類すると、どうしても機能的な見せ方になりがちですが、特集ページはユーザーの目的に合わせて商品を提案できます。
たとえば、母の日、新生活、暑さ対策、ギフト、まとめ買い、レビュー高評価商品など、テーマごとに商品を見せることで、ユーザーに「買う理由」を伝えやすくなります。
パーツとしては、「大画像」で自由に縦に並べる見せ方がおすすめです。季節やイベントに合わせて差し替えやすい構成にしておくと、運用面でも使いやすくなります。
特集ページ導線は、商品をただ並べるだけでは伝わらない“買う理由”を提案するための導線です。

レビュー・実績 初めてのユーザーに安心感を与える

レビューや実績も、初めてのユーザーに安心感を与える重要な要素です。楽天市場では、商品レビューが購入判断に大きく影響します。
商品レビューを自動で表示できるパーツも用意されており、件数は限られますが、購入前の不安を減らす役割があります。
また、レビューだけでなく、累計販売数、受賞実績、メディア掲載、高評価商品などをバナーで見せることも有効です。特に初めて店舗に訪れるユーザーに対しては、「この店舗で買っても大丈夫」と感じてもらえる情報を置いておくことが大切です。

お知らせパーツ 休業日や重要情報を分かりやすく伝える

お知らせパーツも実務上は便利です。GWや年末年始の休業日、配送遅延、新商品のお知らせなどを表示しておくことで、ユーザーに必要な情報を分かりやすく伝えられます。
特に長期休暇や配送に関する情報は、購入前後の不安や問い合わせにもつながりやすい部分です。トップページ上で分かりやすく案内しておくことで、トラブル防止にもつながります。
見出しクリック時の動作も選択でき、リンクやポップアップ表示に対応できるため、重要なお知らせを整理して表示するのに向いています。

自動表示パーツ 更新負荷を抑えながら売場を動かす

その他にも、目玉商品や大バナーなどを自動表示できるパーツがあります。毎回すべてを手動で更新するのは大変なので、自動表示できる部分はうまく活用すると、運用負荷を抑えながらトップページを動かすことができます。
楽天市場では、セール、クーポン、ポイント、季節イベント、新商品など、更新すべき情報が多くあります。手動で作り込む部分と、自動表示で運用する部分を分けて設計しておくと、継続的に更新しやすいトップページになります。
トップページは一度作って終わりではありません。運用しながら動かしていく売場として考えることが大切です。

そのまま使うと注意したいパーツ

一方で、パーツによってはそのまま使うと見栄えや訴求力が弱くなるものもあります。 たとえば、クーポンパーツです。現在発行しているクーポンを選択すればすぐに表示できるので便利ですが、テキスト中心の見え方になるため、あまり目立たない印象があります。
クーポンは購入を後押しする重要な要素なので、できれば専用のバナーを作り、「大画像」パーツでしっかり見せる方が良いと思います。
リンクパーツも同様です。簡単にリンクを設置できる点は便利ですが、見た目としてはやや弱く、ページ全体の中で埋もれやすい印象があります。
また、店舗内注目キーワードパーツも、スマートフォンでは少し押しづらく感じる場合があります。このあたりは今後さらに改善されることを期待したい部分です。
用意されているパーツをすべてそのまま使うのではなく、目立たせたいものはバナー化する、補助的に使うものはパーツを活用するなど、役割を分けて考えることが大切です。

店舗のコンセプトを伝えるオリジナル要素も大切

楽天トップページでは、売上導線だけでなく、店舗のコンセプトや強みを伝える場所も必要です。
今は、同じような商品が多く、価格だけでは差別化しづらい時代です。だからこそ、なぜこの店舗で買うのか、どのような想いで商品を選んでいるのか、どんな強みがあるのかを伝えることも大切になります。
たとえば、ショップのコンセプトや運営会社の紹介、取り扱い商品のこだわりなどを「大画像」パーツで表現するのも良いと思います。
ただし、トップページの上部に長く入れすぎると、商品やキャンペーンへの導線が弱くなってしまいます。コンセプト紹介は、ページ下部などに設置し、ある程度スクロールしたユーザーに安心感や店舗らしさを伝える役割として考えると良いでしょう。

今回の記事のまとめ

楽天GOLDの終了によって、楽天市場のトップページは以前のように自由に作り込むページから、テンプレートやパーツを組み合わせて設計するページへ変わりました。
一見すると、デザインの自由度が下がったように感じるかもしれません。
しかし、デザインやクリエイティブの重要性がなくなったわけではありません。むしろ、限られた枠の中で何を見せ、どの順番で並べ、どの商品や特集へ誘導するかという設計力がより重要になっています。
特に気をつけたいのは、小さなバナーを詰め込みすぎないことです。トップページは、すべての商品や情報を置く場所ではなく、ユーザーがスムーズに移動するための設計を考える場所です。
そして忘れてはいけないのは、楽天市場ではあくまで商品ページからの流入がメインであるということです。トップページだけを整えても、商品ページや特集ページの内容が弱ければ、売上にはつながりにくくなります。
トップページは、商品ページ・カテゴリ・特集・キャンペーンへつなげるためのハブとして考えることが重要です。
株式会社インクワイアリーでは、楽天市場をはじめとするモールECのトップページ制作、商品ページ制作、特集ページ制作、運用改善まで一貫して支援しています。
楽天GOLD終了後のトップページ移行や、テンプレートを活用した店舗改善、商品ページ・LPの見直しなどでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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後藤 淳

2010年からWeb制作会社・EC事業会社、東京・福岡計5社に従事。これまでにWebデザイナー・コーダー・ディレクターとして幅広い業種を経験。EC事業会社ではWebデザイナー以外にショップ運営、販促企画立案等を担当。2015年にWeb制作・デザイン事務所「INQUIRY」を立ち上げ独立。2020年11月に法人化、株式会社インクワイアリーを設立、代表取締役に就任。

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