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2024年楽天市場のショップデザインを考える

こんにちは。
株式会社インクワイアリー代表の後藤です。
これまで弊社ではブログ発信として、私後藤の個人ブログでさまざまな情報を発信してきました。
その記事の中でも圧倒的にアクセスがあった記事が「楽天市場」に関する「デザイン」の記事でした。
楽天市場に限らず、今様々なモールが自由度の高い構築体制から、テンプレートを利用した、 モール全体のUIを統一させ、ユーザビリティを高める施策を徐々に進めてきました。
楽天市場でも今年2023年は一つの構築の時代が終わる、スマートフォンGoldトップの終了の実施がされました。 今回コーポレートブログの第一弾記事として、来年2024年の楽天市場・モールのデザインは何か重要になってくるかを予想しながらご説明したいと思います。

スマートフォンGoldトップページ終了の背景

2022年より楽天で始まったプロジェクトの一つでもある「スマートフォン用店舗トップページ改善プロジェクト」ですが、 楽天市場には57,000以上の店舗があり、各店舗がさまざまなトップページを用意しています。
各店舗によってショップのブランディングや商品ページの見せ方などが異なるため、独自の仕様で自由にショップの表現ができてきましたが、店舗のデザインによっては見づらく回遊性も悪いため、ユーザーにとってはデメリットもありました。
そこで、全店舗統一のレイアウトデザインにすることでユーザーが見やすく、買い物しやすい環境にしよう、と言うことで始まったのがこのプロジェクトです。

楽天市場、Yahoo!ショッピンなどモールにおけるUI改善の現状

楽天市場ではスマホ版トップページの統一化、Yahoo!ショッピングではパソコン版トップページ、商品ページのデザイン(レイアウト)が統一化されるなど、全てではありませんが、UIが統一されてきている流れがきていました。
今後の見通しは見えませんが、共通していることは「ユーザーにとっての負担をなくし快適に買い物をしてもらうこと」だと思います。
モール全体でデザイン(レイアウト)が統一されても、しっかりと店舗内回遊性を高めつつ、どんな商品を売りたいか、どんなキャンペーンをやっているか、などユーザーにとって分かりやすく買い物しやすいショップページ作りを意識することが重要です。

トップページからLP(ランディングページ)の時代へ

ショップページのデザイン仕様変更が進んでいますが、なんといっても重要なのが商品ページです。
ユーザーの多くはモールの検索画面から商品を探し、まずはその商品ページに辿り着くことが多いためです。
もちろん商品ページを見に来た後にショップページを見たり、リピーターであればショップページから商品やキャンペーンを確認したりすることもありますが、商品ページへの流入が圧倒的に多い傾向にあります。
ECサイトでは商品ページがユーザーに接客サービスを行う場所なので、商品ページには商品情報やどんなシーンで使えるのか、他社との差別化などのコンテンツを多く作り、訴求力のある文章、写真、ECデザインでより商品の魅力が伝わるページにしなければなりません。
さらに、ランキング受賞歴やこれまで買ったお客様のレビューの紹介など、ユーザーが見たときに安心できるコンテンツの追加もおすすめです。
クーポン割引やポイントUPなど、お得なキャンペーン中の場合は、買い逃しを防ぐためにも商品ページ上にバナーを設置して告知することも大事なポイントの一つです。

サムネイルが重要ポイント

商品ページ上の写真(画像)と同じように、サムネイル画像も重要なポイントです。
ユーザーが欲しい商品を検索し、ヒットした商品が一覧で表示されたときに、自分にとって重要か、興味があるかと判断する時間は約3秒と言われています。
商品名やキャッチコピーなどの文字だけでなく、視覚的に写真でアピールすることで競合よりも優位に立てる可能性があります。
例えば「半額SALE」や「期間限定クーポンあり」、「ポイント5倍」など、お得なキャンペーン中であればその都度サムネイルに記載することがおすすめです。
しかし、楽天やYahoo!などのモールにはサムネイル設定時にガイドラインがあり、テキスト占有率や枠線、背景などの判定基準がありますので、 それに沿ったデザインであることも忘れないよう注意が必要です。
サムネイル画像をしっかり作り、クリック率やアクセス数の向上に繋げましょう。

楽天GOLDサーバーの使い方

前述に記載したように、これまで楽天GOLDを使用して他店舗との差別化を図っていた店舗からすると、 全店舗共有デザインにされてしまうと独自性がなくなり、オリジナリティある表現ができないと言う懸念も生まれます。
ただ、スマートフォンのトップページにGOLDが使用できなくなるだけであり、GOLDサーバーそのものは継続して作成できるので、今後はブランディングに特化した専用ページや楽天イベント時にお得なSALE商品などをまとめたキャンペーンページ、店舗独自のコンテンツがあればその内容をまとめた専用ページをGOLDで作成することで、他店舗との差別化を図ることがより重要になってきます。
例えばアパレル系の店舗であれば各ブランドごとのページでブランドを写真や動画を使用して自由に表現できたり、その季節におすすめ商品などをまとめた特集ページを用意することで、訪れたユーザーにコアな情報を届けることができます。
また、特集ページ内でバナーに動きをつけたり、タブメニュー切り替えで商品のカラーバリエーションを表示させたりすることができます。
化粧品を取り扱う店舗では「お肌診断チャート」のような特集ページを用意し、YES/NO形式で答えていくとユーザーに合った商品が表示される、といったこともできるので、様々なジャンルのブランディングを行なっていくのにおすすめです。

EC運用におけるデザインについて

ECサイトにおけるデザインと一口に言っても、トップページ、商品ページ、キャンペーンページ、特集ページなど数多くの箇所でデザインが必要となってきます。
また、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのモールに出店している店舗の中にはSNSツールを活用したり、広告入稿している店舗もあるかと思います。
その中でデザインに統一性を持たせること、いわゆるトーン&マナーを守ることで、ごちゃごちゃせずスッキリとまとまったショップデザインやブランディングに繋がります。
例えば使用するメインカラーは「白」と「黒」と「グレー」ポイントカラーは「赤」フォントは「ゴシック体」「明朝体」「英字」の場合などルール化をしておく事も重要です。
トーン&マナーの他にも各モールのガイドラインに沿ったデザインであることも重要なポイントです。

今回の記事のまとめ

楽天市場を始めとするモールでは、 ここ数年間のECバブルから「新規参入」「価格競争」「配送スピード」などより物を売っていく事が厳しくなってきています。
その中でも、きちんとショップを分析して、注力商品では「オリジナルコンテンツ」「商品基本情報」デザイン、写真、動画を始めとする「クリエイティブ」を合わせて顧客・ファンを増やしていく事が重要です。
トレンドが変わっていくモールEC、弊社も来年も動向に注視していければと思います。

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後藤 淳

2010年からWeb制作会社・EC事業会社、東京・福岡計5社に従事。これまでにWebデザイナー・コーダー・ディレクターとして幅広い業種を経験。EC事業会社ではWebデザイナー以外にショップ運営、販促企画立案等を担当。2015年にWeb制作・デザイン事務所「INQUIRY」を立ち上げ独立。2020年11月に法人化、株式会社インクワイアリーを設立、代表取締役に就任。